受け継がれてきた、ものづくりの心
いずみカリーの創業者は、もともとパティシエでした。
幼い頃から、家族が営むせんべい屋で育ち、お菓子づくりがいつも身近にある環境の中で、自然と“ものづくり”の心に触れてきました。
創業者の祖父は、15歳で奉公に出て以来、約60年にわたりせんべいを焼き続けた職人。その技と商いは両親の代へと受け継がれ、せんべいをはじめ、カステラやマドレーヌなどをつくり、地域のお客様へ届けてきました。


しかし、長年続いたその店も、時代の流れとともに幕を閉じることになります。
「続けられなくて、ごめんね」
創業者の心には、家業を残せなかったことへの想いがありました。
それでも、家族が大切にしてきた“ものづくりの心”だけは、絶やしたくない。
そして2007年。
自身が大好きだった「カレー」を新たな舞台に選び、大阪・九条で誕生したのが「いずみカリー」です。
パティシエだったからこその“美しさ”
いずみカリーの料理は、ありがたいことに「見た目も楽しめる」「写真に撮りたくなる」と言っていただくことがあります。
その原点にあるのが、創業者のパティシエとしての経験です。
色のバランス、盛り付け、立体感、そして一皿全体のデザイン。
味がおいしいことはもちろん、目の前に運ばれてきた瞬間から心が動く料理をつくりたい。

そんな想いから、一皿一皿の見た目にも妥協せず、料理をつくり続けてきました。
その美意識は今も受け継がれ、「いずみカリー」「いずみバーグ」の料理やブランドの世界観へとつながっています。
「三喜」に込められた想い

会社名である「三喜」は、家業であったせんべい屋の時代から受け継いだ名前です。
そこに込められているのは、“三方よし”の精神。
「材料屋さんに喜んでもらい、自分たちも喜んで商品をつくり、そしてお客様にも喜んでもらいたい。」
たまご屋さん、小麦屋さん、砂糖屋さん。
ひとつの商品は、たくさんの人の手と仕事によって生まれます。
つくるものは、せんべいからカレーへと変わりました。
それでも、“人に喜んでもらえるものをつくりたい”という想いは変わらない。
「三喜」という名前とともに、その精神は今の私たちにも受け継がれています。
小さな積み重ねの先に
創業当初のいずみカリーは、家族で一からつくり上げた小さなお店でした。
カレーも、ハンバーグも、何度も試行錯誤を繰り返しながら、一つひとつ形にしてきた大切な商品です。
「このまま、ただのカレー屋で終わってたまるか。」
その想いを胸に、目の前のお客様と一皿に向き合いながら、歩みを重ねてきました。
やがて、有名シェフや著名人の方々にも足を運んでいただき、テレビなどのメディアで紹介され、百名店にも選出されるようになりました。
一つひとつの出来事が、小さなお店にとって大きな自信となり、次の挑戦へ進む力になりました。
けれど、何より私たちの歩みを支えてくださったのは、長年「いずみ」の味を愛し、何度も足を運んでくださったお客様です。

そして2027年、いずみカリーは創業20周年を迎えます。
せんべい屋から受け継がれたものづくりの心。
「三喜」の名に込められた、人に喜んでもらいたいという想い。
時代とともにつくるものや形が変わっても、その原点を大切にしながら。
これからも「いずみ」の名とともに、たくさんの喜びを紡いでいきます。